OEM陶器の制作ならおまかせください。
マグカップをはじめ様々な陶磁器製品・ガラス製品をご用意しています。
この度ファースト・スティングは凸凹さんこと、イラストレーター「オノダエミ」さんの「ひま太郎」のグッズ制作でコラボさせていただきました。
「ひまのかたまり ひま太郎 ©凸凹オノダエミ」https://lit.link/decobocolink
今回グッズ化した「ひま太郎」は、「ひまたん」という愛称で親しまれる黒いクマのキャラクター……と見せかけて、実はセーターの毛玉なんです。
食いしん坊な羊の毛からできたセーターの毛玉生まれの子「ひま太郎」と仲間達は、「今日もひまつぶしにおおいそがし」と、つい「私も仲間に入れてよ」と話しかけたくなる”ひまつぶしエンターテインメント”を届けるキャラクターです。
そんなコンセプトの元、ポップなタッチと温かい色合いで描かれるひまたんのイラストはとても可愛らしく、マグカップにもピッタリ。
手に取る人が思わずほっこりするようなマグカップを目指し、ファースト・スティングではさまざまな色の組み合わせや印刷方法に挑戦しました。
そこで本記事では、弊社が実験した「カラフルなデザインが映える印刷方法」についてお話していきたいと思います。
カラフルなマグカップに印刷をする方法
お客さまからご依頼いただく柄は、さまざまな色があります。
「赤いロゴを入れたい」「オレンジで花柄を付けたい」など、ご要望はさまざまです。
一方、マグカップ本体にもさまざまな地の色があります。
たとえば色画用紙に色を塗ることを想像すると、画用紙の色によって柄の発色が影響を受けることが想像できると思います。
実は陶器でも、同じ現象が起きるのです。
まずは、地の色に影響されず、カラフルなイラストをきれいに印刷する方法をご紹介します。
どんな色のマグカップにもカラフルな印刷はできる?
どのような色のマグカップにも、カラフルな印刷をすること自体は可能です。
ただし本体の色によっては、柄の発色に影響することがあります。
たとえばピンク色のマグカップに青で印刷した場合、柄はやや紫っぽくなります。
黒地のマグカップに白で印刷すると、若干グレーがかったような色になってしまうでしょう。
つまり色の組み合わせによっては、「柄が地の色に食われる」現象が起きてしまうのです。
印刷に使える色は?
「では柄やマグカップの色によって、組み合わせられる色は限られてしまうの?」
そう思う方もいるでしょう。
しかし、答えはNOです。
色の組み合わせに応じて印刷方法を工夫することで、どのような柄もくっきりと発色させることができます。
たとえばピンクのマグカップに青色で印刷するとしましょう。
この場合、柄とマグカップの間に「下白」という白い版を重ねます。
この作業でマグカップ本体の色を遮断し、色の影響を最小限に抑えます。
つまりピンクではなく白の上に柄が乗ることとなり、本体の色の影響を受けずにきれいな発色を実現できるのです。
こうした一工夫で、ご希望のデザインや色合いを再現をしていくことが可能になります。
デザインはきちんと再現される?
デザインをきれいに再現するためには必ず下白を使えば良いのかというと、そうとも限りません。
実は色の組み合わせによっては、下白を引かない方が良いケースもあるのです。
具体的には、薄い色のマグカップに濃い色を印刷したい場合です。
通常、下白を用いて制作する場合は版のズレを考慮し、下白の版と印刷したい柄のサイズに0.1~0.2mmの差を作ります。
柄と下白の版がズレてしまった時に、絵柄が正しく再現されなくなってしまうことを避けるためです。
この差は、濃い色のマグカップに薄い色を印刷した場合は、下白からはみ出した部分がマグカップ本体の色に食われて見えなくなるため、希望に近い仕上がりになります。
しかし、薄い色のマグカップに濃い色の印刷をする場合は、はみ出した部分が残ってしまうため、絵柄に縁取りを施したような仕上がりになり、本来想定していたものとは異なった仕上がりになってしまうこともあるのです。
このように同系色で柄の方が濃い場合や、柄の色が地の色に完全に勝つような場合は、あえて下白を引かないほうが、より柄もデザインもきれいに印刷されます。
おさらいすると、下白を引く必要がないパターンとそうでないパターンは、以下のとおりです。
下白を引いた方が良い組み合わせ | 下白を引かない方が良い組み合わせ |
柄よりもマグカップ本体の色の方が濃い色 | マグカップ本体よりも柄の方が濃い色 |
例
マグカップ:黒×柄:薄いピンク マグカップ:深緑×柄:薄い黄色 |
例
マグカップ:薄いグレー×柄:黒 マグカップ:薄い黄色×柄:茶色 |
このように、下地と柄のパターンに合わせて適宜下白を使い、ベストな状態で絵柄を表現します。
実験!カラフルなマグカップに印刷をしてみた
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今回ファースト・スティングではオノダエミさんに描き起こしのご協力をいただき、さまざまなパターンで印刷の実験を試みました。
どういった印刷の条件下で、どういった色合いになるのか。
色の組み合わせや印刷方法で、ひま太郎のデザインや印象はどのように変わるのか。
それでは実験結果を見ていきましょう。
薄い色のマグカップに濃い色を印刷すると……
まずは薄い色のマグカップに、濃い色で印刷してみます。
色の組み合わせは、以下のとおりです。
・マグカップ:グレー×柄:濃いグレー
この場合、画像をご覧の通り、下白を引かなくてもマグカップ本体の色の影響はほとんどありませんでした。
キャラクターの線画の部分や細かい色の部分もしっかりと再現され、雑貨屋さんや専門店さんに並ぶキャラクターグッズと比べても遜色のないクオリティお店に出しても恥ずかしくない状態に仕上がっています。
では続いて、この組み合わせではどうでしょうか。
マグカップ:薄い茶色×柄:濃い茶色
結果は下記画像の通りです。
この組み合わせも、下白を引かずに柄がしっかりと表現できました。
濃い色のマグカップに薄い色を印刷すると……
では、濃い色のマグカップに薄い色を印刷するとどうでしょうか。
以下の色の組み合わせで、実験してみましょう。
マグカップ:黒色×柄:ピンク
結果は、下の画像をご覧ください。
一目見たとき、何の柄が入っているのかまったく分かりません。
光に照らしてみると、印刷が入っているのがなんとなくわかります。
ただピンク色にはまったく見えず、黒い下地に線画がかろうじて写っているような印象です。
意図的にこのようなデザインにしたい場合を除き、「ピンクの印刷です」といって出せる仕上がりではありません。
そこで下白の出番です。
下白を引き、印刷すると下記の画像のようにくっきりと明るいピンクの柄が表現できました。
黒い下地とのコントラストがきれいに出ています。
カラフルな色を使っていても綺麗に印刷ができる方法
では、柄がカラフルな場合どのように印刷すべきなのでしょうか。
今回オノダエミさんからいただいたひま太郎のイラストには、地の色に影響されやすいピンクや黄色などが取り入れられていました。
またマグカップにも黒や濃い緑、ネイビーなど強い色のものが多くあります。
そのため、まずはどのような下地の色でもキャラクターがきれいに表現できるよう、全て下白を引いて制作しました。
結果的に、印刷は大成功。
ひま太郎をはじめ他のキャラクターも、しっかりマグカップに印刷できました。
可愛らしいキャラクター達がマグカップを一周ぐるりと囲み、どこから見てもほっこりと癒されます。
デザインコンセプトも反映され、商品化しても問題ない印刷の仕上がりになりました。
オノダエミさん、実験にご協力いただき、ありがとうございました。
希望に合わせた色の組み合わせを
今回は数パターンの組み合わせで実験しましたが、もちろんほかの色の組み合わせでもきれいな印刷は可能です。
たとえば深緑色の下地にピンクの柄を乗せたり、黒地にベージュのロゴを乗せたり…。
色の組み合わせは無限大です。
ぜひご自身のイメージを、そのまま形にしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
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今回はさまざまな色の柄をきれいに印刷する方法について解説しました。
ファースト・スティングではお客さまがイメージされているデザインに、最も近い表現を実現できる印刷方法をご提案いたします。
マグカップ本体も豊富なカラーバリエーションをそろえておりますので、お気軽にご相談ください。
長年培ったノウハウと職人の技術で、納得のいくオリジナルマグカップ作りをご提案いたします。
また色だけでなく形や印刷の箇所など、弊社ではお客さまの様々なこだわりに対応いたします。
土から成型し、カラーリングまでとことんこだわってイチから作れば、思い出深い一点物のマグカップができるでしょう。
長く使える、自分だけのオリジナルマグカップをぜひ作ってみてはいかがでしょうか。
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