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マグカップをはじめ様々な陶磁器製品・ガラス製品をご用意しています。
陶器への印刷方法は、大きくは「上絵付」と「下絵付」の2種類に分けられます。
「転写絵付」をはじめとする「上絵付」、「撥水絵付」「銅版絵付」をはじめとする「下絵付」は、それぞれ異なった風合いに仕上がる特徴があります。
本記事ではそんな二つの絵付方法の違い、二つの絵付方法でできることを詳しく解説していきます。
こだわったオリジナル陶器を作りたい方はぜひご参考にしてください。
陶磁器業界に伝わる「上絵付」「下絵付」
それぞれの絵付方法の違い
陶器の印刷方法は大きく分けて「上絵付」と「下絵付」の2種類があります。
釉薬(ゆうやく・うわぐすり)をかける前の素焼きに印刷を施し、その後釉をかけ本焼きするのが「下絵付」です。
対して「上絵付」は素焼きに釉薬をかけ、本焼きを行った後の陶磁器に印刷を施す方法です。
印刷を施し、施釉(釉薬かけ)を行うタイミングの違いで、実際の印刷後の仕上がりは大きく異なってきます。
「下絵付」とは
先ほどご紹介した通り、「下絵付」は素焼きに釉薬をかける前に印刷を施す手法です。
印刷を施した後に施釉(釉薬かけ)を行い、本焼成を行います。
そのため、印刷の上に釉薬が乗りコーティングされたような仕上がりになり、印刷がはがれにくいという特徴があります。
下絵付で代表的な手法は「撥水絵付」「銅版絵付」です。
撥水絵付は「エンボスデザイン」とも呼ばれる手法で、印刷を施した柄・デザインがくぼんだような仕上がりになる手法です。
呉須とよばれる撥水性のある絵の具で素焼きに印刷を施し、その後水性の釉薬をかけることで、印刷を施した部分のみ釉薬をはじき凹凸感が表現されます。
銅板絵付は銅版紙と呼ばれる和紙のようなものにまずは絵柄を印刷し、その銅版紙を湿らせ、絵柄を素焼きに貼り付けるような形で絵付を施します。その後、施釉を行い本焼成を行う手法です。
銅版絵付では、上絵付では通常印刷が難しい曲面やハンドル(取っ手)部分にも印刷を施すことができ、総柄の陶器も作成することができるという特徴があります。
「上絵付」とは
「上絵付」は素焼きに釉薬をかけ、本焼成を行った後に印刷を施す手法です。
施釉後の陶磁器は表面がなめらかになっており、その上に印刷を施す上絵付は細かい柄の再現度が下絵に比べて高いのが特徴です。
また、本焼成は約1,200℃の温度で焼き上げるのに対し、上絵付後の焼き上げに用いる絵付窯の温度は約800℃と温度が下がります。
そのため、発色性も高く、様々な絵の具を使用できるという特徴もあります。
上絵付で代表的な手法は「転写絵付」です。
転写紙と呼ばれるシルクスクリーンで刷られた紙を用いて職人が絵付を施し、その後約800℃の温度で焼き付ける手法です。
マグカップの側面のみではなく、内側部分や内底部分などにも印刷を施すことができ、オリジナリティあふれる陶器を作ることが可能です。
それぞれの絵付方法で出来ること
このように、上絵付・下絵付にはそれぞれの特徴があり、使う手法によって仕上がりも大きく異なってきます。
ではどのようなデザインにそれぞれの手法は適しているのでしょうか。
ここからはそれぞれの印刷手法で表現できるものについてご紹介します。
下絵付の手法に適したもの
先にご紹介した通り、下絵付は施釉(釉薬かけ)の前に印刷を施す手法です。
そのため、釉薬部分がコーティングになる反面、印刷がガラス質の層の下に施されることになるため、本体に色付けを行う場合は印刷した絵柄がそもそも見えなくなってしまいます。
また、透明な釉薬を施した場合でも、ガラスの層を通して絵柄を見せることになるため、絵柄全体が少し水に溶けたような仕上がりになります。
そのためエッジのきいた表現をしたい時には適さない手法です。
ただし、下絵付は全体的に淡く、暖かい風合いの仕上がりになるため、例えば水彩画のような淡い表現をしたい時には適しています。
ガラスの層を通すからこその、陶器らしい個性的な味わいを表現したい時にはオススメの手法です。
また、下絵付の一種である銅版絵付は、転写絵付のように多色印刷も可能です。
多色の銅版紙を使用し印刷を施すことで、色とりどりのオリジナル陶器が作成可能です。
上絵付の手法に適したもの
対して、本焼成後に印刷を施す上絵付はどのようなデザインに適しているのでしょうか。
上絵付は施釉後の陶器に印刷を施すため、なめらかな側面に印刷を施すことが可能です。
加えて、印刷そのものはガラスの層の上に印刷を施すことになるため、下絵付に比べてパキっとした、シャープな絵柄を再現することが得意です。
そのため、線の細かいデザインや、絵柄をはっきりと出したいデザインには適した手法です。
また、釉薬の上に印刷を施すため、釉薬に絵柄が消されてしまうこともなく、印刷したいデザインを再現することが可能です。
陶器本体の色を問わず印刷を施すことができるので、黒いマグカップに印刷を施したり赤いプレートに印刷を施したり等、他にはないオリジナル陶器を作成することができます。
まとめ
今回は陶磁器業界に伝わる上絵付・下絵付の手法について解説しました。
絵付方法の違いだけでも、こだわりぬいた様々なオリジナル陶器を作ることが可能です。
他にはないオリジナル陶器を作成したいお客さまは、ぜひ弊社までお聞かせください。
お好きな形の陶器に、自分だけのオリジナルデザイン。カラーも印刷手法も豊富に展開しておりますので、お客さまの思い描く陶器の制作をお手伝いいたします。
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