OEM陶器の制作ならおまかせください。
マグカップをはじめ様々な陶磁器製品・ガラス製品をご用意しています。
近頃、誰でも簡単にオリジナルのマグカップがデザイン出来るようになってきました。
しかしオリジナルマグカップの注文サイトなどを見てみると、作れるのは白い色のマグカップがほとんどです。
白地にロゴなどを付けるのもお洒落ですが、せっかくオリジナルマグカップを作るなら、下地となる色の選択肢も多い方がいいです。
グリーンや紺、オレンジなど、マグカップそのものの色を選べれば、よりデザインの幅も広がります。
とりわけ、黒をベースとしたオリジナルマグカップを制作できる企業は少ない傾向にあります。これは何故なのでしょうか。
そこで今回は、黒いオリジナルマグカップの制作方法についてご紹介します。基本となる印刷方法から、黒だからこそ必要な制作過程まで、一般的にはあまり知られていない制作の事情を徹底解説していきます。
黒いマグカップでオリジナルのマグカップを作る方法
転写絵付とは?
黒いマグカップにオリジナルデザインを施す場合、通常は転写絵付という方法でロゴや柄を印刷します。
では転写絵付とはどのような印刷方法なのか、その手順から見ていきましょう。
①無地の黒いマグカップを焼き上げる
②柄に対応した版を作成する
③②の版を用い、色ごとに転写紙に柄を刷る(シルク印刷という手法)
④焼き上げた無地のマグカップに、③の転写紙を貼り付ける
⑤800℃の絵付窯で数時間焼き上げ、転写紙の柄をマグカップに焼き付ける
⑥完成!(印刷面は平面に仕上がる)
転写絵付はこのような手順で行われます。
大きな特徴は「版」が必要であるという点。1つのマグカップを制作するにしても、印刷には必ず版の制作が必要となります。
こうした手間を必要とする反面、版さえ作ればあらゆる陶器の形・カラーに対応出来るのが転写絵付の魅力です。
また転写絵付による印刷は、耐久性・耐熱性にすぐれています。転写絵付では、高温で転写紙を焼き付けます。
その結果陶器と印刷はぴったりと密着し、剥がれたり色落ちしたりすることはまずありません。食器洗浄機に入れ洗っても問題ないでしょう。
また焼き上げ時の温度は約800℃。そのため転写絵付で印刷したマグカップは、200℃〜300℃の家庭用オーブンに入れても何ら問題ありません。
このように転写絵付はあらゆる色、形の陶器に印刷ができるだけでなく、耐久性にも優れた印刷方法なのです。
黒いマグカップに昇華プリントすると?
実は、陶器への印刷方法は転写絵付だけではありません。近年普及している「昇華プリント」という印刷方法もあります。
しかし、昇華プリントは黒いマグカップに印刷が出来ません。
黒いマグカップに昇華プリントを施すと、柄が下の黒と同化して何も見えない状態になってしまいます。
これは何故でしょうか。その理由についてご説明します。まず昇華プリントの印刷手順を見ていきましょう。
①無地のマグカップを焼き上げる
②焼き上げた無地のマグカップの表面にポリエステルを塗布する
③昇華プリンターを使用し、転写紙に昇華インクを反転印刷する
④表面のポリエステルに押し当てるように②の転写紙を重ねる
⑤加熱・加圧する
⑥完成!(印刷面は平面に仕上がる)
昇華プリントと先ほどご紹介した転写絵付との違いは、大きく2つあります。
1つは「版の有無」です。昇華プリントの場合は版を使いません。その代わりに転写紙への印刷を、昇華プリンターという機械で行います。
これが黒いマグカップに印刷が出来ない直接的な理由です。例えば家庭用プリンターで黒い紙に写真を印刷したらどうなるでしょうか。おそらく背景と写真が同化してしまい、何も見えない状態になるでしょう。
昇華プリントも同じ理由で、黒いマグカップにくっきりと印刷することが出来ません。印刷出来ないというよりは、「印刷は出来るものの、下地の黒に柄が同化してしまう」という状態です。これでは印刷の意味がありませんね。
黒い色の上でもしっかりと柄の色を出せるのは、転写絵付ならではの魅力といえます。
もう1つは昇華プリントの場合、表面に「ポリエステル」を塗布しているという点です。転写絵付では陶器そのものに印刷を施します。
元々昇華プリントは繊維業界で誕生した印刷方法で、ポリエステルにしか印刷出来ないという特徴があります。そのため陶器の表面にポリエステルを塗布し、そこへインクを染みこませます。
現在、業務用として流通しているポリエステルを施した昇華プリント用のマグカップは、外側は白いものばかり。つまりそもそも市場に黒地にポリエステルを施したマグカップ自体が、流通していないのです。それもそのはず、黒地に昇華プリントしても何も見えないのですから。
そしてポリエステル加工をしてあるマグカップは、形も一般的な寸胴型なものが大半。その理由は熱圧着する昇華プリントの機械が寸胴型にしか対応していないものがほとんどだからです。そのため昇華プリントによる印刷は、元となる陶器の色や形が、白・寸胴型に制限されてしまうという特徴があるのです。
転写絵付のデザイン再現度は?
転写絵付では、印刷された色が下地となる釉薬の色をしっかりと遮断することが出来ます。そのため黒い陶器に印刷を施しても、釉薬の色に影響されずにしっかり発色させることが可能です。
また印刷における滲みなどもほとんどなく、昇華プリントよりも緻密にデザインを再現することが出来ます。
ブルー地のマグカップですが画像の通り、転写絵付を施したマグカップ(右)の方は柄が鮮明です。昇華プリントを施したマグカップ(左)は少々文字の輪郭がぼやけています。
さらに転写絵付なら、陶器のどの箇所でも印刷可能。マグカップの外側はもちろん、内側や底面でも印刷出来るのです。
転写絵付は個性的なオリジナルデザインの印刷にも柔軟に対応できます。
黒のマグカップに綺麗に印刷するためには
転写絵付はデザインの再現度が高いとはいえ、場合によっては柄と背景の境界が分かりにくくなってしまうこともあります。例えば黒い陶器に、茶色の柄を印刷するときなど。
そんな時には、「下白(したしろ)」や「二度刷り(にどずり)」という方法を用います。
下白は印刷をする柄と陶器本体の間に、白い色の版を1版敷くという方法です。これにより柄の部分だけ黒地の黒を遮断し、柄の色を引き立たせることが出来ます。
また二度刷りは、柄の発色をより上げるために絵具の顔料の層を厚くするという方法です。同じ版で2回刷ることで顔料の厚みが2倍となり、下地の黒がより一層遮断され、柄が際立ちます。
このような方法を利用すれば、黒に負けてしまいがちなカラーリングでも綺麗にクッキリと印刷することが出来ます。
黒い食器や陶器は作れる制作会社が少ない
黒い食器や陶器を作るには、転写絵付を用いる必要があります。
しかし陶磁器業界に伝わる転写絵付には職人の技、そして色ごとに版を1つ1つ制作するコストがかかります。さらに転写絵付で印刷をしたとしても、先ほどご紹介した下白や二度刷りといった工夫を加える必要がある場合もあります。
このような理由から黒い食器や陶器を作れる制作会社は、陶磁器専門のメーカーに限られ比較的少ない傾向にあるのです。
黒いマグカップをオススメする理由
背景が黒いと細かいデザイン、白が映える
制作が難しいとされる黒のマグカップですが、実はあらゆるメリットがあります。その1つが「印刷が映える」というもの。
黒いマグカップの印刷には、転写絵付を用います。この手法なら、かなり細かい柄やイラストを印刷可能です。
細かい柄もにじんだり、ぼやけたりすることなく、くっきりと印刷できます。さらに黒い背景がより一層、柄を映えさせるでしょう。
柄の見やすさという観点でも、黒を背景にするのは有効といえます。
特に白い文字や柄を印刷する場合、黒い背景は引き立て役として最適です。白抜きのロゴはあらゆる企業ブランドでもロゴとして採用されています。
例えばファッションブランドの「GAP」、さらには飲料メーカー「コカ・コーラ」など、いずれも文字は白色です。
このように白い印刷をグッと際立たせるのに、黒い背景は一役買ってくれます。
物販イベントやECサイトでの販売で売れる!?
物販イベントやECサイトでオリジナルマグカップの販売を考えている方もいるでしょう。そんな方にとって、黒いマグカップは非常におすすめです。
マグカップはオリジナルグッズの中でも、非常にポピュラーなアイテムといえます。アイテム自体もそこまで大きくなく、価格もTシャツなどといったオリジナルアイテムと比べればリーズナブルです。また自宅用・ギフト用・またはインテリアとして使うなど、あらゆる使い方が出来ます。
さらに黒という色はどんな柄でも、シックでお洒落にまとめあげてくれるというメリットがあります。
また黒は日常生活に溶け込みやすいカラーです。あらゆるインテリアや生活空間になじみます。黒はピンクや青と異なり、イメージで使用者が限定されません。男性や女性、年齢などの分け隔てなく、誰でも違和感なく使うことが出来るカラーです。
そのため黒いマグカップは、誰でも手に取りやすい商品といえるでしょう。売ることを考えるなら幅広い顧客を想定して、誰もが使いやすいものを制作するのが一番です。
こうした販売の観点で見ても、黒いマグカップは非常に優秀なアイテムといえます。
カフェ用のマグカップやOEMの記念品などでのブランドデザイン
カフェや飲食店などでは、お店のロゴをワンポイントで入れることも少なくありません。
黒は落ち着きや信頼感を持たせてくれる色です。白と黒、赤と黒、ピンクと黒、どんな色のロゴと合わせても、落ち着いて見える配色になるでしょう。
すでにロゴのカラーが決まっていたとしても、マッチさせやすいカラーといえます。もしくは白抜きでロゴや店名を入れるだけでも、モノトーンでお洒落なマグカップに仕上がるのが黒のメリットです。
またOEMのグッズなどを制作する場面にもおすすめです。記念の年やロゴをワンポイント入れるだけで、黒がデザインを引き締めてくれます。
さらに黒には高級感を演出できるというメリットも。そのため自社ブランドに高級感や荘厳な印象を持たせたい場合も、黒をベースとしたカラーリングは効果的です。
まとめて発注することでお値段がリーズナブルに
実は転写絵付には、「発注する商品の数が多ければ多いほどお得になる」というメリットがあります。これは黒いマグカップに限らず、転写絵付で印刷された陶器全般にいえることです。
というのも、転写絵付けには「版」の制作が必須となります。1つのデザインカラーにつき1つの版。版の制作は固定費として、発注数の有無に関わらず発生するものです。
裏を返せば、1つの版を何度も使って印刷を量産することが出来ます。
つまり多く発注する程、1つの商品にかかる費用が安くなります。これは版の制作における固定費を大きい母数で割るほど、1点あたりの費用を抑えられるからです。
10点より100点、100点より1,000点の方がお得になるというわけです。
一方、昇華プリントはどうでしょうか。昇華プリントは版を用いず、昇華プリンターで印刷します。この手間は、何回印刷しても変わりません。
価格が発注個数に比例してお得になるのは、転写絵付による印刷ならではのメリットといえます。
黒いマグカップのまとめ
黒いマグカップの制作方法をご紹介しました。黒いマグカップを作るには、転写絵付という印刷方法を用い、場合に応じて印刷を引き立てるための工夫を施します。
さらに黒いマグカップには、デザイン性の高さなどといった魅力がたくさん。グッズ化するにも適したカラーであることがお分かりいただけたかと思います。
弊社ではそんな黒いマグカップをはじめ、あらゆるカラーの陶器制作に対応しています。
また色だけでなく形や印刷の箇所など、様々なこだわりに対応いたします。
土から成型し、カラーリングまでとことんこだわってイチから作るオリジナルの食器は、きっとこだわりのグッズ制作に貢献できると思います。お気軽にご相談、お問い合わせください。
オリジナル陶器の制作ならおまかせください。
マグカップをはじめ様々な陶磁器製品・ガラス製品をご用意しています。
OEM陶器の制作ならおまかせください。
マグカップをはじめ様々な陶磁器製品・ガラス製品をご用意しています。
私たちの生活、そして食事に欠かすことのできない「陶器」。
マグカップやプレートなど、あらゆるシーンで私たちは陶器を使用します。
そんな身近な存在である陶器ですが、食の安全という点においてはその制作に非常に厳しい基準が設けられているのが特徴です。
食器として利用する陶器には、盛り付けた料理や中に入れた飲み物を口にしても問題ないレベルの高い安全性が求められます。そのため一般にはあまり知られていませんが、陶器には食べ物と同様の「食品衛生法」が適用されています。
このように、陶器の制作には細心の注意が必要といえます。私たちが普段から何気なく使う陶器の安全性は、こうした影ながらの努力によって保証されているのです。
そこで今回は、「安心・安全な陶器を作るためのポイント」について詳しくご紹介していきます。
食の安全にもこだわったオリジナルのマグカップやプレートを作る方法
陶器にはあらゆる色や形状のものがあります。コーヒーを入れるマグカップや、スイーツを乗せるプレート。食べ物や飲み物を入れる陶器であれば、これら全てに安全性が求められます。
では安全な陶器を作るには、どういった注意が必要なのでしょうか。安全性の高い陶器づくりのポイントをご説明していきます。
安全にこだわった印刷とは?
まず、「安全にこだわった印刷」とはどのようなものなのでしょうか。
前提として陶器は食べ物をよそい、口をつける可能性のあるものです。そのため陶器には食品と同等の安全性が求められます。
陶器の原材料は粉砕した石や粘土で、健康を害するリスクはありません。しかし本体に色をつけたり、絵付けを行う過程で、無機顔料を使用します。
陶器の制作において最も気を付けるべき成分は、無機顔料に含まれる「鉛(なまり)」、そして「カドミウム」という成分です。
鉛やカドミウムは陶器に必ず含まれているわけではなく、ビビッドで鮮やかなカラーを出したい時などにしばしば使用されます。
いずれも一定量を摂取すると、鉛は鉛中毒、カドミウムは腎臓疾患や関節障害・貧血などといった健康被害を発生する恐れがあるのです。
ちなみにこれらの成分が、陶器に含有されていること自体を、食品衛生法自体で問題視している訳ではありません。使用しているうちに鉛やカドミウムが溶け出し、それを食品と共に摂取してしまうリスクが問題とされています。
つまり安全な陶器とは、鉛とカドミウムの「溶出量」が安全なレベルに収まっているもののことを指します。また安全値に収めるだけでなく、健康に全く影響がないレベルまで溶出量を抑えることが、安全へのこだわりといえます。
鉛・カドミウムの基準値は法律で定められている
人体にとって有害な鉛とカドミウム。
陶器におけるこれらの溶出量は、国の規定した基準値の範囲内に収める必要があります。この、国の規定した基準値が示されている法律こそが「食品衛生法」です。
食品衛生法は、食品だけでなく「飲食にまつわる全てのリスク」を回避するために作られたもの。そのため、食品に対してだけでなく食器や容器、おもちゃにまで成分規定を設けています。
陶器の場合は健康被害が懸念される成分として、鉛とカドミウムの溶出量を検査することが義務付けられているのです。
形状によっても異なる基準値
陶器の形状や大きさは様々です。そのため食品衛生法では、陶器の形状に応じてそれぞれ鉛とカドミウムの基準値を設けています。
溶出量を検査するにあたり、陶器は大きく4種類の区分に分かれます。
陶器の区分と、基準値は以下の表の通りです。
陶器は深さと容量によって基準値が分かれています。例えば深さがほとんどなく平らなお皿の場合は、区分Ⅰに分類されます。
一方、深さが2.5cm以上あり容量が1.1ℓ未満のマグカップなどは区分Ⅱです。このように、形状や容量に応じて鉛とカドミウムの基準値が異なります。
安全性を検査する「食品衛生検査」
日本の食品衛生法は、非常に厳しい基準で作られています。その基準の高さは食品衛生法に基づく検査、「食品衛生検査」を見れば分かります。
陶器に含まれる鉛やカドミウムは、酸性の成分に触れると溶け出す傾向があります。つまりお酢などの成分に反応して溶け出すのです。
陶器の食品衛生検査では、まず陶器の中に酢酸を満たします。そして常温で放置すること24時間。その後、陶器の中に溶け出した鉛とカドミウムの量を測定します。
このように食品衛生検査では、最も多くの鉛とカドミウムが溶出する条件下で検査を行うのが特徴です。
実際に陶器を使う上でただパンを乗せたり、コーヒーを注いたりするだけなら鉛とカドミウムはほとんど溶出しません。そのためほとんどの使用条件下において、溶出する鉛とカドミウムは食品衛生検査の結果よりも少ない数値になると考えられます。
食品衛生検査では念には念を入れて、厳しい品質基準を設けているのです。
安全なオリジナルの陶器を制作するために
レストランやカフェなどといった飲食店では、オリジナルの陶器を作って使用するということも珍しくありません。オリジナル陶器はお店の雰囲気やイメージ作り大きな役割を果たしてくれます。しかしオリジナル陶器の制作には、安全性に十分留意して制作する必要があります。
当然、食品衛生法の基準上、問題の無い品質に仕上げるためにはあらかじめ食品衛生検査を行います。ではどのような陶器で、どれだけの鉛やカドミウムが検出されるのでしょうか。
ここからは検査の一例と、より安全な陶器を制作するための方法についてご紹介していきます。
マグカップやプレート本体の色は問題ない
基本的に陶器を制作する上で注意すべき点は本体のカラーでなく、転写された絵柄の部分です。
とはいえ、本体に塗られる釉薬という材料にも、カドミウムや鉛は含まれている場合があります。しかし国産で、かつ最適な温度で焼き上げられた陶器であれば、本体から基準値以上の鉛やカドミウムが検出されることはほぼありません。
釉薬を塗った状態の陶器は、「本焼き」という工程に入ります。陶器を焼き上げる温度は1,200℃以上の高温です。その際、熱で溶けて液状化したガラス成分の中にカドミウムや鉛が溶け混みます。
そして冷えればガラス成分は固まり、鉛やカドミウムを外側からカバーしてくれるのです。そのため高温で焼き上げ、なおかつ釉薬に適した調合が出来てさえいれば、鉛やカドミウムの溶出はほとんどないといえます。
赤や黄色といったプリントカラーの時は注意が必要
一方、赤や黄色など鮮やかな色をプリントする際は注意が必要です。ちなみに黒や白、落ち着いたブルーやブラウンなどといったカラーには、ほとんど鉛やカドミウムが含まれておらず、これらが溶け出す心配はまずありません。
上絵付とよばれる工程で使われる顔料の中では、赤やオレンジ、黄色などの色にはカドミウムが含まれます。
その検証として、直径20cmのプレート全面にオレンジ色の転写絵付を施した食器(上の写真左)を検査しました。
すると食品衛生法の基準値が0.5µg/㎖未満なのに対し、なんと2.5µg/㎖ものカドミウムが検出されたのです。真っ赤な色の場合(上の写真右)は、0.17µg/㎖という結果でした。
これを見る限り鮮やかな色の装飾をする際には、細心の注意が必要であるということが分かります。当然ながら鉛とカドミウムの溶出基準値を超えた陶器は、健康被害を及ぼすリスクがあるといえます。食品をのせる食器としては、とても販売することが出来ません。
鉛・カドミウムが出やすい色でも、印刷範囲が狭ければOK
では印刷の範囲を狭めたらどうなるでしょうか。
次に白い本体にワンポイント「TOUKI」と記載したプレートで再度検査を行いました。
赤いロゴの場合(上の写真右)はカドミウムのみが0.02µg/㎖という結果に。そしてオレンジ(上の写真左)も同じく、カドミウムのみが0.14µg/㎖という結果になりました。
ちなみに食品衛生法で定められている基準値は0.5µg/㎖未満です。いずれもワンポイントのロゴであれば、基準値を超えることはありませんでした。
しかしプレートを使い込めば使い込むほど、鉛やカドミウムが少しずつ溶け出すリスクがあります。小さなロゴの印刷で食品衛生法の溶出基準値を満たしていても、こうしたリスクはゼロではありません。
万が一基準値を越えてしまいそうな時には「フラッキス」を使用
赤やオレンジなどといったカラーは鉛やカドミウムの含有量が高く、食品衛生法の基準値にも触れやすいことが分かりました。
では安全な陶器を作るためには、赤やオレンジは使えないのでしょうか。
いいえ、そんなことはありません。
実は赤やオレンジを安全に使用できる方法があります。それは「フラッキス」を利用する、というものです。フラッキスはほぼ100%の成分をガラスが占めている、いわばコーティング剤です。
このフラッキスを製造過程の最後に施すことにより、鉛やカドミウムが溶け出すのを防いでくれます。釉薬から有害物質が検出されないのと同じ原理で、鉛やカドミウムをガラスの中に閉じ込めるのです。
ちなみにガラスの細かい粉のことを「フリット」と呼び、フラッキスはフリットを用いたコーティング剤のことを指します。フラッキスで陶器をコーティングすると、耐酸効果が得られます。酸で溶け出しやすい鉛やカドミウムが溶出するのを抑える効果があるのです。
実際に、このフラッキスの効果を検証しました。
使用したのは先ほどの検証で食品衛生法の基準値を大きく上回った、全面にオレンジの塗料を塗ったプレート。
このお皿にフラッキスを塗り、再度検査にかけました。すると2.5µg/㎖もあったカドミウムの検出量が、0.18µg/㎖まで抑えられたのです。大幅な数値ダウンといえます。
食品衛生法での基準値は0.5µg/㎖未満。つまり基準値内に数値を収めることが出来ました。
また、0.02µg/㎖のカドミウムが検出されていた赤いロゴ入りのプレートにフラッキスを施しました。するとなんと、カドミウムは検出されなかったのです。
これはつまり微量の成分であれば、フラッキスの耐酸効果により0µg/㎖にすることが出来ることを示しています。
このフラッキスを利用すれば、色を制限されることなくオリジナルの陶器を作ることが可能だということが検証できました。
まとめ
陶器の安全性についてご紹介しました。
意外と知られていませんが、陶器の制作には食品衛生法という高い基準が設けられています。ファーストスティングではそれをクリアするだけでなく、より安全で長く使える陶器の制作を目指しています。
例えば今回ご紹介した「フラッキスによる耐酸」という方法で陶器をコーティングすれば、より高い安全性が実現出来るでしょう。
発色の良さも損なわずに安全性にもこだわった、弊社ならではの陶器です。長く、そして安心して使える陶器をご提供させていただきます。
ファーストスティングではご希望があれば、食品衛生法の基準を満たしている旨の、公的な書類の発行も可能です。制作いただく商品で検査を行い、検査結果をご用意させていただきます。
豊富なカラーや形状をご用意しておりますので、様々なこだわりに対応いたします。お気軽にご相談、お問い合わせください。
オリジナル陶器の制作ならおまかせください。
マグカップをはじめ様々な陶磁器製品・ガラス製品をご用意しています。
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サンリオの人気キャラクター「シナモロール」。
長い耳と青い目、そしてくるんと巻いたしっぽがチャーミングな、白い子犬の男の子です。
そんなキュートな国民的キャラクターとコラボレーションしたカフェが、東京都新宿のマルイアネックスにあります。
その名も「シナモロールカフェ 新宿店」。
シナモロールカフェ新宿店は、2020年でオープン3周年を迎えました。ファン待望の常設店舗として営業を始めてから早3年。
オープン3周年記念日となる2020年3月15日に合わせ、オリジナルプレートの制作をご依頼いただきました。
そして今回はお店でのインタビューにも応じていただけるとのことで、いざ新宿へ。
シナモロールカフェの日常からグッズの反響、今後のグッズ制作のことまで、せきららに語っていただきました。見どころ満載のインタビューをご紹介します。
店内はサンリオの世界に飛び込んでしまったかのような雰囲気です。ナチュラルで明るい色合いの空間は、ホッと一息つくのに最適。
美味しいドリンクやスイーツを楽しみつつ、シナモロールの優しい世界観にのんびりと浸ることが出来ます。さらに店内を見渡せばあちこちにシナモンの姿が。思わずほっこりしてしまいます。
「シナモロールカフェ 新宿店3周年記念プレート」の制作背景
今回のオリジナルプレートを制作したきっかけを教えてください
—園田氏
そうですね。今回は、シナモロールカフェ新宿店の3周年記念イベントということで制作しました。プレートの発売そのものがイベントの企画という感じだったので、本当に3周年の日ぴったりに発売日を合わせていただきました。
グッズの製作はかなり前から決まっていたのでしょうか?
—園田氏
基本的にイベント企画担当の方が動いてくれています。実は私が店長になったのは、今年の1月なんです。前任の店長が動いていたのか分からないですが、「今年のオリジナルグッズはお皿だよ」というのをうっすら聞いていた程度なので、「そうなんだ」みたいな。
現場の園田さんから企画を出すことは?
—園田氏
自分でやりたい企画があれば、やることもできます。今回のような記念イベントなどの企画は、その時期に合わせて運営会社主導でグッズを販売しています。
オリジナルプレートの反響や好感度
この度はオリジナルグッズの制作のご依頼、ありがとうございます。今回のオリジナルプレートは反響がありましたか?
—園田氏
そうですね。事前にツイッターで販売のアナウンスをさせていただいたのですが、その時点でもう「かわいい」というコメントがついていまして。
すごく反応が良かったですし、実際お買い求めいただくお客さまも、笑顔でご購入されていました。
シナモロールカフェ新宿店は3月15日で3周年を迎えます☕️✨
それを記念して新宿店限定で3周年記念プレート(¥2,980)をオープン日の3月15日(日)より販売致します🎊
いつも来てくださっている方もまだ行ったことないよって方も!是非この機会にご来店くださいませ☺️スタッフ一同お待ちしております💙 pic.twitter.com/kiuf3b6L70— シナモロールカフェ【公式】 (@Cinnamon_cafe_) March 13, 2020
最近ではコロナの影響などもありますが…
—園田氏
本当に大打撃を受けています。2月にはイベントもやっていなかったので、客足も落ち着いていました。
それでも3月はシナモンくんの誕生日なので、コロナ関係なしに大勢のお客さま来ていただいていまして、周りからびっくりされるという。誕生日は3月6日なんですが、当日は開店時に50人も並んでいましたね。このご時世ですが…ありがたいことです。
シナモロールカフェ新宿店の日常と過去の周年記念品
普段はどんなお客さまがいらっしゃいますか?
—園田氏
マルイアネックスは、一般的な百貨店やデパートと違って映画館を併設していて、あとアニメグッズを扱う駿河屋さんというお店も入っています。あとはブックオフのアニメグッズバージョンのようなお店もあるんです。
もっといえば5・6階ではロリータ服を取り扱っているので、客層はけっこうサブカルチャー寄りの、若い方々でいらっしゃる印象を受けます。あと日本のカルチャーということで外国人のお客さまにも人気ですね。
お客さまは女性が多いのでしょうか?
—園田氏
女性が多いです。男性の1人で来られるお客さまもいらっしゃいますが、大体女性ですね。
あとお友達同士で来られる方が多いです。
SNSでもかなり話題ですものね
—園田氏
SNSにはかなり上がっていますね。
SNSは外国のお客さまもかなり見ていらっしゃいます。あと、インスタグラムを見ながら注文をされる方もいらっしゃいますね。「インスタグラムでどれが映えるかな?」みたいな感じで。ご飲食で来られるお客さまが多数を占めております。
今までの周年イベントではどのようなグッズを制作されていたのでしょうか?
—園田氏
1周年の時は記念パーティーのような催しを貸し切りで行って、1周年記念バージョンのオリジナルショートケーキを制作しました。2周年目はシナモンくんのオリジナルアクリルキーホルダーを記念で販売していましたね。
そして今回はお皿という感じです。
大人気のシナモロールカフェ、今後の展望は…
今後制作してみたいオリジナルグッズはありますか?
—園田氏
記念デザインのマグカップとかがあってもいいなと思います。結婚式とかお祝いでプレートや食器を買われるお客さまが多いので。記念デザインの食器類だったら、お祝いに合わせてご購入いただけるかなと。
実現するかはさておき、シナモンくんのペアプレートみたいなものも制作してみたいですね。朝食用とか、そういう感じで実用的な面も打ち出して。それでなおかつ、シナモンくんが好きな人にも使っていただける商品を展開していけたらと思います。
結婚祝いで購入される方が多いんですね
—園田氏
はい。結婚祝いで渡されたり、新婚のお客さまが2個セットでご購入されたりすることがあります。ちなみに今販売しているのはおやすみオムライスのお皿と、ホットドリンク用のマグカップです。
京都にも店舗がありますが、そこでも使用している食器は一緒ですか?
—園田氏
京都はまた違うんです。京都は京都で、葉っぱをイメージしたデザインです。京都のシナモンくんは、自然、ナチュラルをテーマにしているような。
京都はグリーンをメインとしていて、新宿店は「大人女子」みたいな感じ。大人しいイメージです。
京都店は新宿店と比べてどのような感じですか?
—園田氏
お店は京都の方が広いです。新宿店の1.5倍はあります。下手したら2倍あるかもしれないです。ちなみに新宿店は開店が1年遅いので、今年で京都は4周年になります。
新宿店ではいつ頃が一番混みますか?
—園田氏
ピークタイムは12時〜14時、15時とかです。土日だとオープンして直後で、30分以内には満席近くまで入ってますね。そこから繁忙期だと満席状態が16時〜17時近くまで続くので、外に待っていただいて、順次ご案内、みたいな。
土日は大体4〜5組は待っていることがほとんど、という感じです。
この3カ月間で店長さんをされてみて、どうですか?
—園田氏
日々大変としか言いようがないですね。ただ大変な中でもお客さまが来てくれて、グッズを買ってくださって、飲食してくださって…。
皆さん本当に楽しそうに過ごしていらっしゃるのを見ると、やりがいを感じます。
インタビューを終えて まとめ
シナモロールカフェでの和気あいあいとしたインタビューはあっという間に終了。
今回のオリジナルプレートは可愛さを損なわないのはもちろんのこと、実用性にも長けたオリジナルプレートということでご好評をいただきました。
クラウンをかぶってウィンクをするシナモロールに、思わず「さあ、何を乗せて食べようか?」と心躍ります。また一般家庭の食器棚に自然となじむ色合いで、陶器製ならではのしっかりとした重厚感があるのも特徴の1つ。
配色は藍色と白のツートンですが、それだけではありません。シナモロールの頬にだけピンク色をあしらい、ちょっとしたアクセントになっています。
こうした目で見て可愛く、使っても楽しいという、実用性も兼ね備えたオリジナルグッズが仕上がったのは、製作段階で綿密な打ち合わせを重ねたことが大きな理由でしょう。
「シナモロールをもっと身近に感じてほしい」という園田さんや企画担当の方の熱意が、人気オリジナルグッズとして形になりました。
OEMでのオリジナルプレートを制作、こだわりの食器選びについて
このように、3周年イベントは大盛況にて終了。
大勢のファンが足しげく通うシナモロールカフェ新宿店でのオリジナルプレート制作のお手伝いができ、弊社としても大変嬉しく思いました。
ちなみに今回制作されたオリジナルのお皿は、世界的にも有名なサンリオブランドのキャラクター「シナモロール」をプリントしたものです。
弊社ではこうした陶器のOEMにも対応しております。
「自社のキャラクターやブランドロゴを食器にプリントしたい!」
という場合もご対応可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
その他、今回のようなイベントで販売する周年記念品やオリジナル食器のことなら何でもご相談ください。デザイン・サイズ・カラーなど、他にはない完全オリジナルの食器を作ることが可能です。
また好きな場所にロゴを入れたり、自分のイメージに合わせてオリジナルのカラーリングをしたりすることも出来ます。自社のイメージに合ったテイストのプリントで仕上げるなど、既製品にはないこだわりの陶器制作をサポートさせていただきます。
一から十までとことんこだわって作るオリジナルの食器は、きっと唯一無二のお店づくりに欠かせないアイテムです。
OEM陶器の制作ならおまかせください。
マグカップをはじめ様々な陶磁器製品・ガラス製品をご用意しています。