【インタビュー】チョコレートショップ&カフェ・木製雑貨ショップを融合させたオリジナリティあふれるお店のオリジナルカップ
オリジナル陶器の制作ならおまかせください。
マグカップをはじめ様々な陶磁器製品・ガラス製品をご用意しています。
「木と、チョコと、しあわせと。」
そんなテーマを掲げるKNOCKING ON WOODは、おしゃれな町並みの中目黒、その中を流れるのどかな目黒川のほとりにあります。
KNOCKING ON WOODはチョコレートブランド「DRYADES」が手がけるカフェと、木製雑貨ブランド「Hacoa」のショップが融合した新感覚のカフェです。木型で作る個性豊かなチョコレートをはじめ、思わずほっとするラテや心あたたまる木製雑貨などが楽しめます。
2021年4月のオープンに際し、ファーストスティングでマグカップをオリジナル制作いただきました。
今回はオリジナルマグカップ制作や、KNOCKING ON WOODの開店秘話などについてお話を伺えることになり、いざ中目黒へ。
インタビューに対応してくださったのは店舗責任者の矢崎さんをはじめ、本場パリのピエール・エルメでも活躍されたパティシエの斎藤さん、バリスタの川口さんの3名です。
各々がKNOCKING ON WOODにかける、熱い想いを伺うことができました。
KNOCKING ON WOODを開店した理由、お店のコンセプトについて
KNOCKING ON WOODを開店したきっかけを教えてください
ー矢崎氏
2年ほど前から、DRYADES初の店舗となる文京区の春日店でちょっとずつシェフが手がけるチョコレートを販売しはじめ、近所の方を中心に周知されていきました。
そこから2年が経って営業が軌道に乗りはじめたこと、今のご時世柄オンラインが活発になってきたことがきっかけとなってKNOCKING ON WOODの構想ができたんです。
元々、社長のコンセプトにもあった「カフェとして利用しながら、シェフが手掛けたチョコを食べられる場所」を実現するためにも、今回カフェを作ることになりました。
今までは厨房、店舗販売とオンライン販売を一括でやっていたのですが、営業が軌道に乗ってきて手狭になりつつあったので、まず広い土地を探すところから始めました。
チョコレートを提供するDRYADESと、雑貨を販売するHacoaを店内で融合させるアイディアはどこから生まれたんですか?
ー矢崎氏
前提として、会社の理念では「モノづくりの感動を伝える」ということを一番に考えています。
「モノを作って、その作ったモノを提供して、人へ感動を与えたい」というコンセプトをずっと掲げているので、同時に人との交流も大事にしてきました。
そこで今回もお客様との「交流」を実現するため、元々ある雑貨店とチョコレートメインのカフェを併設するアイディアが生まれたんです。
夢だったんだと思います、やっぱり。元々ある店と、新しいブランドを2つ一緒に展開することで「Hacoaという会社そのものを知ってもらえる場を作りたい」という1つの夢が叶いました。
ブランドは別だけど基本となる会社の考えは一緒だったので、やっと1個にまとめられたなと。
オリジナルカップ&ソーサーを作ろうと思ったきっかけ
ロゴが入ったオリジナルカップ&ソーサーを作ろうと思ったきっかけを教えてください
ー矢崎氏
食器類はけっこう模索しまして…。
お店のオープンに携わるチームでミーティングしたときに、いくつかのサンプルを見ながら形、サイズでいろいろと模索した結果、フラットでナチュラルなものが良いという結論になりました。
あとは、お店自体が木や自然をモチーフにしていたのと、全体のバランスを考えてお皿を渋めでシックな色にしたこともあり、カップのカラーはコーヒーが一番映える白にしました。
形に関してはバリスタが入れやすいことを一番に考えていたので、ラテが作りやすく、ラテを注いだときに中がよく見える「口広がり」に決めました。
今すごいインスタ流行ってるじゃないですか。だからどこかにお店のロゴを必ず入れたかったんです。写真に映るように、カップにロゴはマストで入れようと。
お皿にもロゴの入っているものはあるんですけど、置いてしまうとどうしても見えないので、立体感があるものでしかロゴをアピールできないんです。
形状を選んだ時のこだわり、決め手について
バリスタさんが使いやすい形状のカップを選ばれたんですか?
ー矢崎氏
そうですね。寸胴型のとか、いろいろ案はあったんですけど。
カップの下がすぼまっているほうが、下から持ってミルクを入れるときにつかみやすいそうです。注ぐのにもけっこう技術が要るみたいですね。
KNOCKING ON WOODとHacoaの今後の展開について
KNOCKING ON WOODさんとHacoaさんの今後の展開をお伺いできますか?
ー矢崎氏
チョコレートのお店が今春日と渋谷とここで3店舗だけなんですけど、この複合施設型のカフェはもうちょっと同じ形態で広げていきたいですね。
全国的に…というと規模が大きくなっちゃうんですけど、シェフのおいしいチョコを広めていきたいなと。
また今のご時世なかなか人と人との交流が難しいところではありますが、お客さまと交流できる場をなくさずに、広げていきたいなという思いはあります。
働くパティシエさんへインタビュー
KNOCKING ON WOODができる前、文京の春日店からパティシエさんとして働かれているんですか?
ー斎藤氏
そうですね。春日のお店がオープンしたのが2019年の1月で、そのときからお店の立ち上げやお菓子づくりに携わっていました。
以前はフランスのピエール・エルメでお菓子を提供されていたということですが、海外生活の思い出をお伺いできますか?
まずフランスには2011年から春日のオープンのときまで7年ほど行っていました。
思えば苦労が絶えないフランス生活だったというか…。
もちろんあっちに行けば自分たちは外国人になるわけですから、働くうえでの大変さとか、生活するうえでの大変さ、いろいろありました。
たとえばビザの取得とか。
基本的に働いてはいけないんですけど、いろいろなハードルを乗り越えて働きました。働くうえでも、ビザの取得のために1年おきに日本に帰ってきたりもしましたし。
あとは、住むところを探すのがけっこう大変でしたね。なかなか外国人には家を貸してくれないんです、保証がないですから。
いつもスーツケースを持ちながら引越しを何回も何回もしましたね。1年で5、6回は。
お菓子づくりや修行中で大変だったことはありますか?
ー斎藤氏
フランスに到着して1週間くらいで、すぐにピエール・エルメで働き出したのですが、本当に間違って勉強したかなというくらい現地の言葉がわからなかったんです。
勉強していったつもりだったんですけども…。ですから、そこはすごく苦労したというか。
でも、仕事は日本でもきちんとやっていたので、やっていること自体は一緒なわけです。
言葉が分からないなりに自分で考えて、「こういうことを言っているのかな?」とか。
もう五感をフルに活用して、なんとか食いついていくというか、食らいついていくような感じでやっていきました。
言葉の壁は本当にすごく大きかったですね。
これをやれと言われても、何をやっていいかわからない。あれを取れと言われても、それが何なのか分からない。
ですから、「この人は何を言ってるのかな?」と察するための人を見る目は養われました。自分に好意的なのかなって、それとも敵対しているのかなという雰囲気を感じながら。
Hacoaに入られたきっかけを教えてください
ー斎藤氏
フランスでは働き続けるのがすごく難しいので、2018年には労働ビザが更新できなくて「これ以上フランスに居続けるのが難しいかも」という状況でした。
僕から言わせれば、ちょっとフランスに嫌われちゃったかなという気持ちだったんですけど。
そこで思い切って日本に戻ろうと決め、帰国する前に日本での仕事を探し始めました。
ゼロから日本での仕事を探していたとき、フランスの友人何人かを通して、「Hacoaがチョコレートを新しく始めるためにシェフを探している」という話を聞いたんです。
本当に日本へ帰るタイミングがぴったり合ったというか、ちょうど帰るタイミングで働けるシェフを探しているという話をいただいて。
その話を紹介してくれた人から「ちょうどHacoaの代表の市橋がちょうど東京にいるから、一度会ってみないか」声がかかったので、自分としてはそこまで乗り気でなかったんですけど、一応お話を聞きに行こうかなと思い、社長と会うことになりました。
すると面接みたいな形になったんですね。一応履歴書を持ってきたので、一応履歴書を渡したんです。
そうしたら社長が、履歴書は横に置いてHacoaの話を始めたんです。
もうすごく熱く、30分、1時間くらい話していただいた後、「じゃあ君この会社入りなさい」と言われたんですよ。
「え?」と思って。何も質問もされてないし、経歴も言っていない。一体自分の何を見られたんだろうと思って。すごい人だなというのが第一印象でしたね。これがHacoaに入ったきっかけです。
Hacoaに入ってからの苦労や大変だったエピソードはありますか?
ー斎藤氏
苦労はもちろんあったんですけど、とにかく楽しかったですね。
チョコレートって普通、プラスチック型とか、シリコン樹脂とか、そういうものでつくるんです。ですがこのHacoaという会社は木の会社で、木だったらどんな形でもつくれるという会社ですから、木型でチョコレートを作るんです。
最初は簡単にできるかなと思ったんですけども、何度も失敗を繰り返して、やっとそれができたんですよ。世界で唯一、木型でチョコレートを作る会社にいる楽しさはあります。
あともう1点、木の会社なので、木を何か味に転化できないかなといろいろ試行錯誤をしました。ですが木ってなかなか味に落とし込むことがすごく難しくて、ヒノキとかいろいろな木の種類を試してみました。
そんな中で、木を燻製にしてチョコレートにしてみようという試みがけっこううまくいったんです。
そしてアーモンドとチョコレートをそれぞれ燻製して、木の燻した香りをチョコレートとナッツにまとわせた「アーモンドチョコレートの燻製味」という商品が完成しました。
これは他じゃあまり見られないので、木の会社のHacoaらしいお菓子かなと思っています。
働くバリスタさんにインタビュー
KNOCKING ON WOODに入ったきっかけを教えてください
ー川口氏
元々DRYADES本店でアルバイト採用されまして、そこから渋谷店の新オープンに携わり、最終的にこちらへ配属となりました。
コーヒーを入れる技術はいつから勉強されていますか?
ー川口氏
元々大学時代にコーヒー豆の生豆を焙煎するところからやる本格的なカフェでアルバイトをしていました。そこでコーヒーの奥深さに魅力を感じて、卒業後にカフェの専門学校に通ったのがはじまりですね。
で、その専門学校時代に出会った友人が、たまたまDRYADESでアルバイトをしていたんです。
「カフェじゃなくて、チョコレートなんだけどどう?」ということで紹介の話をいただいて、アルバイトで入る流れになりました。
その時点では、1回バリスタの仕事はできないかなと諦めたんですが、KNOCKING ON WOODの店舗オープンと同時に「カフェもやるからバリスタやってみない?」という話をいただいて今に至ります。
カップの選定に携わられたとのことですが、どのようにカップを選ばれましたか?
カップの種類とかいろいろ見せてもらった中で、どこにでもすごくなじみそうで、なおかつシンプルで、ちょっとスタイリッシュなかっこいいものを選びました。
(ファーストスティングがご提供したサンプルの中から)「これがいいかな」というのを部長にお伝えしたら「あなたがそういうならそうしましょう」という感じで決めていただきまして。
バリスタの先生、私が教わった先生は丸いカップのほうが入れやすいと言っていたんですけど、私はこの形のほうが手にしっくり来て入れやすいなと思って。
単純に私が好きだったのかもしれないですね。
皆さんロングインタビューにお時間いただき、ありがとうございました。
まとめ
取材をさせていただいた店内は、木のぬくもりとモダンなデザインが調和する、素敵な空間でした。
人と人との繋がりを大切にする経営理念が実現した、カフェと木製雑貨のお店。ラテやチョコレートだけでなく、店内の雰囲気全体が気持ちをリラックスさせてくれるでしょう。我々も、想いを実現する飲食店の食器制作に寄り添い、ものづくりに貢献していきたいと強く実感しました。
ファースト・スティングでは「KNOCKING ON WOOD」さんにご採用いただいたラテ兼用のカップ&ソーサーをはじめ、様々なカップ&ソーサーやラテカップをご用意しております。オリジナルのカップ&ソーサー制作ついて何でもお気軽にご相談ください。
デザイン・サイズ・カラーなど、完全オリジナルの食器を作ることが可能です。また、好きな場所にロゴを入れたり、イメージカラーに合わせてオリジナルのカラーリングをしたり、エンボス調のプリントをしたりなど、既製品にはできないこだわりの陶器制作ができます。
こだわって作ったオリジナル陶器は、きっと個性あふれるお店の雰囲気をより一層豊かにしてくれるでしょう。まずはお気軽にご相談、お問い合わせください。
オリジナル陶器の制作ならおまかせください。
マグカップをはじめ様々な陶磁器製品・ガラス製品をご用意しています。