【必見】マットな質感のマグカップが作成可能?マット調のオリジナルマグカップ・プレートの制作方法
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陶器といえば、つるりとした手触りで照りのある見た目を想像する方が多いかもしれません。
しかし実は、陶器をツヤのない「マット調」に仕上げる手法もあるのです。
光沢がなく、ざらざらした質感に仕上がったマット調の陶器は、スタイリッシュで落ち着いた雰囲気を醸し出します。
カフェやレストラン、または自宅でも、ゆったりとした優しい空間を演出してくれるでしょう。
また、マット調の陶器は市場では意外と目にすることが少ないかもしれません。
そのため、自分だけのオリジナル陶器制作を検討されている方にはおすすめの加工方法です。
ただし市場で目にすることが少ないといっても、作り方はそう難しくありません。
意外にも、一般的な陶器の制作過程と同じような手法で制作できます。
そこでこの記事では、「マット調の陶器」の作り方について詳しくご紹介します。
ツヤのある陶器との違いや、マット調ならではの表現をぜひご覧ください。
マットな質感のオリジナル陶器の作り方
本体をマットな質感にするためには?
陶器をマット調にしたい場合、マット調の質感が再現できる「釉薬(ゆうやく)」を使用します。
ツヤのある陶器との作り方の違いは、これだけです。
ほかに特別な技術や製造工程を必要とするわけではありません。
マット調に焼き上がる釉薬を使った上で、通常通りに焼成すればマットな質感の陶器が仕上がります。
なお、そもそも釉薬を施さずに本焼成すれば表面は土のままのため、ザラザラとした仕上がりになります。
釉薬を施さない陶器は「ビスク」と呼ばれ、土の素材そのものの質感が表面に出るため、ザラザラとした仕上がりになるのです。
ビスクもマット感のある仕上がりではありますが、マット調の釉薬を使って焼き上げたものとは根本的に意味合いが違います。
そのため本記事では釉薬を使うことを前提として、マット調の陶器を制作する方法について解説していきます。
陶器を色づける「釉薬」がマットな質感を演出
釉薬は、陶器の表面をコーティングするために使われる薬品です。
主成分はガラスの原材料の一部として使われる「長石(ちょうせき)」や「珪石(けいせき)」で、これらに発色させたい色によって金属成分等を調合していきます。
一般的に、陶器に釉薬をかけた後は1,200~1,250℃の窯で焼成する「本焼き」と呼ばれる工程に移ります。
この本焼きで釉薬に含まれるガラス成分が溶け、一般的な陶器のツヤが生まれるのです。
しかしマット調用に調整された釉薬は、本焼きをしても完全に溶け切らない状態のため、ガラスのようなツヤ感は出ません。
中のガラス成分が完全に溶け切る前の状態で焼き上がるため、マット調ならではのざらっとした質感が再現できます。
もちろん、焼きあがった陶器の強度はツヤのあるものと遜色ありませんので、食器として使用する際も安心です。
ただし、マット用の釉薬とツヤの出る釉薬を併用するのはおすすめできません。
よくあるのが、陶器の内側と外側で釉薬の色を変え、ツートンカラーにするデザインです。
この場合、マット用とツヤの出る釉薬を併用すると、陶器としての強度が不安定になってしまうことがあるのです。
その理由は、内側と外側の釉薬、つまりマット用釉薬とツヤの出る釉薬の収縮率の差にあります。
土も釉薬も、高温で焼き上げると収縮する物質です。
つまり強度の安定した陶器を作るには、土と釉薬はもちろん、内側と外側の釉薬の収縮率も合わせる必要があります。
もちろん陶器としてまったく使えないわけではないので、仕上げること自体は可能です。
しかし、耐久性の不安定さを考慮して、マット用の釉薬を用いる際は、一部でなく全体をマットにすることを基本としています。
ツヤの出る釉薬を用いる場合も同様です。
マット調のオリジナル陶器でのオススメ加工
ツヤありの陶器と同じ加工を施すことが可能
マット調は、ツヤのある陶器と同じ手法で柄やロゴのデザインが可能です。
陶器にロゴなどの模様を付けることを、「絵付(えつけ)」と呼びます。
一般的に、絵付の方法は以下の2種類です。
● 転写絵付(フラットデザイン)
● 撥水絵付(エンボスデザイン)
上記の手法は、主に絵付をするタイミングが異なります。
転写絵付は釉薬をかけてから1,200~1,250℃の窯で本焼きをし、その後に絵付をする手法です。
具体的には、本焼きを終えた陶器に転写紙と呼ばれるデザインの描かれたフィルムを貼り付け、約800℃の絵付窯でデザインを焼き付けます。
一方、エンボス調に仕上がる撥水絵付は、釉薬をかける前に撥水性のある「呉須」というインクで絵付する手法です。
呉須は上から釉薬をかけてもはじくので、絵付した部分だけくぼんだ状態になります。
転写絵付でツヤとマット調のコントラストを楽しむ
マット調の釉薬をかけて本焼きした陶器に釉薬と同色の転写絵付をすると、柄の部分だけがツヤのある質感に仕上げることができます。
光の反射や照りでロゴの部分だけが浮かび上がるというおしゃれなデザインです。
柄を主張したい場合には不向きですが、シックな統一感を損なわずにちょっとしたアレンジを加えたい場合におすすめの配色です。
ただし、あまりにザラつきの目が荒い仕上がりだと、絵付に用いる転写紙が貼りにくくなる可能性もあります。
ビスクではなく釉薬でマット調を表現する陶器なら、たいていの場合転写絵付も問題なくできるでしょう。
撥水絵付でより個性的なオリジナル陶器を
マット調の陶器を作るなら、撥水絵付もおすすめです。
一般的なツヤのあるカラーの釉薬に比べて、マット調の釉薬は撥水絵付に適しているといえます。
撥水絵付を綺麗に仕上げるには、絵付した部分に上からかけた釉薬が重ならないようにしなければなりません。
釉薬の主成分は水性のため、撥水性のある油性の絵の具(呉須)と弾き合います。
マット調の釉薬はガラス成分が完全に溶け切っていないという性質があるので、液状になって柄の上に垂れてくる可能性も低いため、マット調の釉薬を用いた陶器は柄がクッキリと仕上がりやすいのです。
撥水絵付は手法の性質上、デザインの表現に限界はありますが、マット調の釉薬を使えば比較的ハッキリとした柄に仕上がる場合が多いのが特徴です。
特にロゴを入れたい場合や、ワンポイントでマークを入れたい場合などにおすすめです。
絵付した部分には凹凸ができるので、思わず触りたくなる陶器に仕上がるでしょう。
まとめ
マットな陶器の作り方についてご紹介しました。
ツヤのない陶器は重厚感があるだけでなく、落ち着きや安らぎといった雰囲気の演出に効果的です。
またあまり目にすることが少ない質感でもあるため、オリジナリティあふれる個性的な陶器を作りたい方にもおすすめ。
弊社では、マット調の陶器制作に対応しています。
転写絵付や撥水絵付によるロゴやイラストのデザインもご相談可能です。
ご自身のオリジナルデザインを検討されている方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
デザインはもちろん、安全性や耐久性にも考慮した上で、世界に1つだけの陶器作りをサポートいたします。
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